うつ病なんて怖くない|弱い自分も認めてあげよう

理解されにくい心の病気

悩む男性

叱咤激励は逆効果

以前の話ですが、それまで元気に働いていた友人のご主人がうつ病を発症して、家に閉じこもってしまったそうです。会社に行く意欲もなくなり、家族と会話をするのも嫌がるようになってしまったのだとか。うつ病のことをよく知らなかった友人は、元気づけたり叱ったりしてご主人に会社に行くように促していました。しかし全く効果は上がらず、ますます閉じこもるようになってしまったのだそう。その頃はうつ病に対しての社会の認識がまだ低く、友人も夫がうつ病だとは知らなかったそうです。その後精神科で病名がわかり、カウンセリングや抗うつ薬などで治療を続けています。医師によると、うつ病の人に対しての叱咤激励はかえって重荷になってしまうのだとか。本人は今の状態が苦しくて、なんとか抜け出そうともがいています。それを励ましたり叱ったりすることで、ますます精神的負担が大きくなってしまうのです。下手に激励するのではなく相手の話をよく聞いてあげて、反論するのではなく理解を示すことが治療には最も大切なことなのです。

神経伝達物質の乱れ

うつ病が発症するのは、生活する上で直面する様々なストレスが原因だと考えられています。またその人の性格も関係していて、几帳面で真面目、融通がきかない人などが発症しやすいのです。考えてみると、知り合いでうつ病を発症している人は真面目な頑張り屋が多いようです。病気を発症した人の脳内では、セロトニンやノルアドレナリンという神経伝達物質が減少しています。セロトニンは心の安定感と落ち着きをもたらし、ノルアドレナリンは物事に対する意欲を起こさせる物質です。これらが減少すると不安感や意欲の喪失などの症状があらわれます。またもうひとつの脳内物質であるドーパミンの働きが強くなって、攻撃的になったりわけのわからぬ高揚感に襲われたりします。しかしこの症状が治まったあとは、さらに深い絶望感に襲われたりします。うつ病の治療に使われる抗うつ薬には、セロトニンとノルアドレナリンを脳内で調整する働きをしたり増加させるものがあります。また睡眠導入剤や精神安定剤などが治療薬として処方される場合もあります。